アイヌ語入門3 

3−2 歌と踊りと楽器 <1 歌と踊り>
●男性が舞うもの



 床をゆっくり踏みしめながら両腕を上下させおごそかに舞います。 比較的知られている例では、 主に年長の男性が行ない、舞いながら、 唸(うな)るような独特な声を出していきます。 このときのメロディには、 その人その人に固有な節まわしがあると言われています。 このほか、 短い祈りの言葉などをおりこんで唱えたりする場合もあるなど、 地域によって様々なやり方があるとされています。
 男性を主として踊るものには、 このほか、弓矢を手にして踊る踊りや、 刀を手にして踊る踊りなどもあります。
●子守り歌



 赤ん坊をあやしたり寝かしつけながら歌うものです。 歌詞の内容としては「育てのゆりかごが/高い天からおりてくるよ/おまえがよい眠りをすれば/立派な人になるよ」 といったものや 「泣かないで/おまえは眠るのだよ/眠らなければ/ ばけもの鳥がやってくるぞ」というものなどが知られています。