アイヌ語入門1 

1−3 アイヌ語の歴史と現在
■ アイヌ語の歴史 1 
 明治時代以降、日本語による教育をはじめとするアイヌ民族の同化政策が押し進められ、 アイヌ語は日常生活から急速に姿を消していきました。
 大人のアイヌの集まりなどでは、自然にアイヌ語が口をついて出ましたが、 子どもたちには、その将来を考えて、アイヌ語より日本語を身に付けさせようとする親が多かったといいます。
 その結果、しだいにアイヌ語は「滅びゆく言葉」とみなされるようになりました。 日本においてアイヌ語研究の基礎を築いたといわれる金田一京助さんや久保寺逸彦さんなども、 基本的にはこのような認識を越えることはありませんでした。
しかし、こうした時代の中でも自らペンをとってアイヌ語の記録を残しているアイヌの人たちがいます。