アイヌ語入門1 

1−1 アイヌ語の発音と表記
●アイヌ語の発音と表記 ■ミニ知識■ 1
@清音と濁音は、どちらで発音しても同じ意味になります。
たとえば「カka」と「ガga」、 「タta」と「ダda」などでは、 発音の区別はありません。
A日本語の五十音では、カキクケコ(ka ki ku ke ko)、 サシスセソ(sa si su se so)のように、 子音の後に母音が続きますが、アイヌ語には、 「サ sak(夏)」の「k」、 「チェ cep(魚)」の「p」、 「ケ kes(〜の端、末端)」の「s」のように、 後ろに母音が続かない音があります。
B後ろに母音が続かない「s」は「シ」のように聞こえることも「ス」の ように聞こえることもあります。  また「チュcu」や「トゥtu」も「ツ」のように聞こえることがあります。(※)

※ この「アイヌ語入門」では、 カタカナ表記は、上の@で説明したような 「カ」「ガ」、 Bで説明したような「シ」「ス」「トゥ」と 「ツ」 などについては、聞こえたとおりに書き分けています。
ローマ字では、 「ka」 「s」 「tu」 のように統一して、辞書などが引きやす いようにしています。 ( 「[少しくわしく]アイヌ語の文字と表記」 のページ を参考にしてください。)