ほっかいどう アイヌ語アーカイブ
北海道博物館アイヌ民族文化研究センターが所蔵する、アイヌ語・アイヌ文化の録音資料を検索し、聞くことができます。
現在も資料の整理と公開を進めています。準備の整ったものから、順次、このアーカイブの中に加えていく予定です。

ほっかいどう アイヌ語アーカイブについて

「アーカイブ」 とは、さまざまな記録資料を保管し後世に伝えていく施設のことをいいます。
後世に伝える目的は、きちんと保存し、そして、みんなの財産として活用していくためです。
「ほっかいどうアイヌ語アーカイブ」という名前には、北海道のアイヌ語・アイヌ文化の記録資料を、
保存し、整理し、これからのアイヌ語・アイヌ文化のために活用していく、という意味を込めています。


■ 開設の目的
~「ほっかいどうアイヌ語アーカイブ」がめざすもの~

 アイヌ語をはじめとするアイヌの文化を学び、継承してい
くためには、これまでに先人の方々が語ってこられた記録が
欠かせません。
 とりわけ、アイヌ語・アイヌ文化は、これまでの歴史のな
かで、アイヌ語や伝統文化を身につけて育った方々が高齢化
するなど、維持・復興のための取り組みを急ぐことが求めら
れています。
 当研究センターが所蔵する資料のなかには、伝承者・体験
者から録音されたアイヌ語・アイヌ文化の貴重な記録が多数
含まれています。
 これらを、保存し、整理し、公開していくことは、アイヌ
語やアイヌ文化の学習の機会を充実させ、アイヌ文化の継承
・復興のための基盤を整備することにつながる、重要な意味
を持っています。これを進めることは、道立の機関として当
研究センターが果たすべき責務です。
 当研究センターでは、このような考え方に基づき、これま
でも、「山田秀三文庫」「久保寺逸彦文庫」や当研究センタ
ーの職員が録音した資料などの公開を進めてきました。
  このたび、そのいっそうの充実を図るため、北海道が所蔵
する、多くの貴重な資料を、アイヌ語・アイヌ文化の学習・
継承に活用していくことを目的として「ほっかいどうアイヌ
語アーカイブ」を開設しました。

■ 謝辞

貴重な録音資料の公開について承諾をいただきました語り手や
そのご遺族など関係者の方々及びこの事業の取り組みにご協力
をいただいた皆様に、改めて感謝しお礼を申し上げます。

「ほっかいどうアイヌ語アーカイブ」の開設に当たっては、内閣府の交付金
を受けました。記して感謝申し上げます。
■ このアーカイブでできること

当研究センターで公開している音声資料を、インターネット
上で検索することができます。

資料のタイトルやあらまし、目次などに含まれている語を「
キーワード」として検索できるほか、語り手の名や採録(録
音)された地域名、採録(録音)の年代などを手がかりにし
た検索が可能です。

一部の資料については、インターネット上でもアイヌ語の音
声を聞くことができます。

■ これから進めていくこと

● 資料の整理・公開のスピードをあげ、公開資料の点数を
増やします。
たとえば、久保寺逸彦文庫の昭和初年のアイヌ語録音レコー
ドについては、今後1~2年でほぼ全点を「ほっかいどうア
イヌ語アーカイブ」に収録します。

● アイヌ語に関する学習の手引きを充実させます。
アイヌ語のあらまし、発音や表記の方法、口承文芸の紹介な
ど、さまざまな学習のための手引きを増やしていきます。

● 北海道のアーカイブとして
当研究センターのほか、道立図書館や北海道開拓記念館が所
蔵する貴重なアイヌ語録音資料についても検索できるように
し、文字どおり北海道のアイヌ語資料のアーカイブにしてい
きます。