アイヌ語入門1 

1−3 アイヌ語の歴史と現在
■ アイヌ語の歴史 2 
 登別市幌別出身の知里幸恵さん(ちり ゆきえ 1903〜1922年)『アイヌ神謡集』(1923年)を世に送り出しています。
 幸恵さんのおばの金成マツさん(かんなり まつ 1875〜1961年)は、 膨大なユーカラ(ユカ)筆録ノートを残しています。
 また、弟である知里真志保さん(ちり ましほ 1909〜1961年)は、 北海道大学で教鞭をとりながら、アイヌ語を言語学的に研究し、 『アイヌ語法概説』など、数々の著作を残しましたが、
大著『分類アイヌ語辞典』の執筆中に早世しています。
 そのほか、門別町の鍋沢元蔵さん(なべさわ もとぞう 1886〜1967年)、 静内町の佐々木太郎さん(ささき たろう 1903〜1969年)、 白糠町の貫塩喜蔵さん(ぬきしお きぞう 1907〜1985年)などは 、自らのアイヌ語知識や、周囲の伝承を記録することに情熱をそそぎました。
 このような人たちの取り組みが、次代の新しい流れの基礎となっています。